変音機紀行

Pignose  Model 7-100R
フォルム

というわけで、久々の『変音機』更新なんですが、
新しいエフェクターの紹介ではありません。
(上の『ジャンル投票』の方に投票してくださった方には大変申し訳ないのですが・・・。)
今回は(自称)『ピグノーズ推進委員会・委員長』に任命された管理人により、
改めてこのアンプの良さを知っていただこうかなということで、
もう一度『Pignose』のレビューを行ないたいと思います!

冒頭の『ピグノーズ推進〜・・』とかいうのは、明らかなジョークですが、
最近はそう言いたくなってしまうくらい、使用頻度が多く、愛着がわいてます。
はじめは「夜中でもならせる、小さなアンプがほしいなぁ・・」程度で、
軽く見た目に惹かれ購入したんですが、実際に鳴らしてみると結構な音が出ます。(笑)
(スピーカーの下についているのがヴォリュームなんですが、)
4時の方向に回すだけで、もう夜中には弾けません。(苦笑)

こんなアンプではありますが、非常に多くの有名なアーティストも使用しています。
『Pignose』の公式サイトに行くと、使用したアーティストが載っており、
その名前の中にはJeff Beck(師匠)Frank Zappa(師匠)
The Rolling StonesEric ClaptonLed ZeppelinJohn Lennon
など、錚々(そうそう)たる方々の名前がギッシリです。
公式サイトの上部にある『Features』の中の『Pignose Artists』でご覧いただけます。)

(他のアーティストもアルバムなどで使用しているのかもしれませんが、私の知る限り、)
Frank Zappa(師匠)は、
『オーヴァーナイト・センセーション』『アポストロフィー』など
70年代のアルバム(注:スタジオ作品)にて使用されています。
(少しややこしいんですが、
この時代の作品には
ライブで演奏した楽曲に、スタジオで『オーバーダブ』(ダブ=ダビング)する手法が多く、
その
『オーバーダブ』の際に使用されたのが、我らが『Pignose』なのだそうです。)
あと、06年4月ごろに発売されたライブDVD『ベイビー・スネイクス』
楽屋のシーンにも、『Pignose』が写っておりました。
(うろ覚えですが、このアンプを鳴らしている場面もあったように思います。)

軽く脱線しそうになりましたが・・・。(苦笑)
スイッチの類は写真にある、スピーカーの下のツマミのみ。
右に軽くまわすとスイッチが『ON』の状態に入り、
それ以降は『ヴォリューム』として機能します。
(写真の『12時』では『OFF』の状態です。)
そのツマミの下にあるのが『インプット』ジャックで、
ギターとつなぐ場合は、ここにつなぎます。
写真にはありませんが、
裏面に『アウトプット』ジャックと『ACアダプター』のジャックがあります。
(確か『アダプター』の場合はジャックといわなかったように思いますが・・。)

Pignoseの中 で、『Pignose』は、実は『パカっ』と開ける事が出来ます。
左の写真は開けた状態のものです。
右側のスピーカーの下に見えているのが、電池のソケットです。
(見えている)白い部分を真ん中に、
右側に3本、左側に3本入れることで、電池でも動いてくれます。
(単3電池、計6本使用。)
以前のレビューの時に電池を使用して使ってみて
『3時間くらい』だと書いておりましたが、
今思うともっと長く、『6〜7時間』くらい使えたように思います。
日本公式サイトのほうでは『5時間』と書かれています。
(今も昔も『少し弾いて止めて、また少し弾いて・・』という使い方なので、
電池がそれだけ使えたのかもしれません。
ぶっ通しで弾き続けると、多分電池の消費もはやいと思われます。)


最近の『オキシライド』『エネループ』などを使用すれば、
さらに長い時間鳴らすことが出来るかもしれません。
(密かに、電源に『エネループ』を使用しようかと考えたことがありましたが、
6本用の充電器がないのと、あまりの価格に諦めました。(涙))

と、今まで説明したのでお気づきかもしれませんが・・・、
そう。このアンプには『イコライザー』的なものがないのです。
イコライザー:高音を上げたり、低音を下げたりといったもの。
アンプには、『バス』(低音を上げ下げ)や『トレブル』(高音を上げ下げ)などというのが、基本的に付いてます。)

そのため、出てくる音は個性的で、
見た目の可愛さとは裏腹に、とても男っぽい音なんですよ。
「わしはこういう音しか出せんわい!!」
みたいな。(笑)

そんな男気あふれる不器用なアンプなので、
ベースをつなぐと、
「べらんめぇ! こんな低音のぶっとい奴、
相手に出来るかってんでぇ!!」

といわんばかりに、突っぱねます。(笑)
というのも、もともとギターアンプ、しかもイコライザーも無いようなもののため、
ベースなどの低音を鳴らす力は持ち合わせてないし、
この文章を書くに当たって、実際にベースをつないで鳴らしてみたんですが、
軽く音量を上げるだけで、歪みに近い音しか出ませんでした。
(小型で軽いアンプですから、低音の出す振動にも弱いみたいです。)
自宅で小さな音で練習する程度くらいなら、ベースをつなぐことも可能かもしれませんが、
ベースメインならばベースアンプを手に入れる方がいいでしょう。

前回レビューの時にはありませんでしたが、今回は2回目ということで、
実際に『Pignose』の音を録音してみました。
とりあえず、相変わらずのしょぼいギターには無視していただいて・・・。(笑)

のアイコンからダウンロードすることも可能です。)
(密かに『リア』の『パターン1』だけフレーズが違ったりします。(笑))
ストラト フロント ストラト センター ストラト リア
パターン1
(低音)
     
パターン2
(高音)
     

さて。どんな感じの音なのかわかっていただけたでしょうか?

一応録音に関して書いておきますが・・・。
『ギター』→
『Pignose』→『パソコン』という風につながってまして、
『Pignose』の音は、『SM57』という楽器用マイク(定番)で拾ってます。
あと、『レベル』(ヴォリューム)を調整する以外は何も変えていません。


先ほど「『イコライザー』は無い」といいましたが、
右の図のように『開けた状態』で弾くと、もっと薄っぺらくて軽い音になります。
『開けた状態』の方は録音してないので聴いていただくことは出来ません。
『SM57』はダイナミックマイクなので、スピーカーに近付けないと音が録れませんし、
開けた中にマイクを入れて録音しても、裏から出る音しか録れないのでやめました。)

気になった方は、実際に楽器店へ行って、音を体感してください。
(フタを『閉じた状態』の音からガラリと変わるので、結構驚くかもです。)

もうひとつ、裏技的なものを・・・。(昔、『ギターマガジン』に載っていました。)

他の人に協力してもらわないと出来ないことなんですが、
自分が演奏している間、もう一人の人に『Pignose』を開けたり閉めたりしてもらうんです。
すると、『ワウ』とはまた違ったウネリがでて、面白いですよ!
ただ、その音を『録音』する場合、かなり大変だと思いますが・・・。(苦笑)

現在販売されている『Pignose』は、
スタンダードな『ブラウン』
03年ごろに、福山(雅治)さんがガムのCMで使用されていた『ホワイト』
(私のはこれ(↑)です。)
あと、最近発売された『ツィード』の3種類。
(といっても、後ろの2種類は『限定版』なのですが・・・。)
で、定価は15000円ほどで、使えるアンプにしてはリーズナブル!
(上のはあくまで定価なので、店によってはさらに安くで購入できます。)

このレビューを読んで、『Pignose』が気になった方。
前から購入を悩んでおられる方は、ぜひ一度楽器店で弾かせてもらってください!
すぐに気に入ってしまうこと、間違いなしです!


『Pignose』公式サイト (英語)

『Pignose』日本輸入元サイト (日本公式サイト)



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