変音機紀行

E-Bow


実はこんなものも持ってます。










ギターを演奏される方はご存知のアイテムかもしれませんが、
ご存知でない方も多いかもしれませんので、
簡単に説明を書いておきますと・・・。


このアイテムは『E-Bow』というもので、
略さずにいうと『Electronic Bow』という代物です。
(一般的には『E-Bow』という名前で知られています。)

『Bow』というのはヴァイオリンなどでいう『弓』のことで、
『Electronic Bow』を直訳すると『電気の弓』という感じでしょうか。




このアイテムの中にはコイルが入っており、
スイッチを入れた状態で弦に近づけると、
コイルの回転により弦が振動して音が出る
という仕組み。


そのとき、ピックで弾くような音の出方をするわけではなく、
ヴァイオリンのように徐々に音が強くなる出方をするので、
このような名前が付けられたんじゃないかなと思います。



あと、スイッチの入れ方が2種類あり、
片一方は原音を鳴らすような感じなのですが、
もう一方は
ハーモニクスを増幅させるもの
(簡単に言うと、音の上っ面を増幅させるもの
だったり。

(私の所有するものは『E-Bow Plus』というものなので、
普通の(初期型?)『E-Bow』にはハーモニクスの機能が付いていないのかも・・・。)






と、こんなE-bowというアイテムですが、
実は1976年から存在するアイテムで、
Van HarenQueenU2をはじめ、
NirvanaOasisMetallicaSteve Vaiなど
多くのアーティストが使用しているアイテム。

(私の師匠であるFrank Zappa氏も使っておられました。)







言葉ではなかなか説明しづらいので、
簡単なサンプルも用意しておきました。
(携帯でご覧になられてる方は、サンプルを再生することが出来ないかも・・。申し訳ないです。)


→『原音スイッチ』Onの場合  ※ 音量注意!


→『ハーモニクススイッチ』Onの場合。  ※ 音量注意!









 と、こんな感じの音が出ます。


※サンプルで聴ける音程は全然違うものになっておりますが、
弾き方は全く同じ弾き方です。
(いやまぁ・・・、メロディの伸ばし具合とかは無視していただいて・・・。)




このアイテムが気になった方は、ぜひぜひチェックしてみてください!!







ついでに、ベースでも試してみた。




前回の記事のコメントにて、a-fool-studies-englishの管理人 さんに


『ベースで使えるなら〜・・・。』


というコメントをいただき、
「思えばベースで使ったことないなぁ」ということで試してみました。







で、こちらがサウンドのサンプル。


→E-Bow + Bass   ※ 音量注意!!




このサンプルを聴いていただく限り、
ちゃんと音が出ているように感じますが・・・。


実は、入力の際の音量をかなり上げています。
なので、これだけのノイズが入ってしまっている訳なんですが・・・。

「じゃぁ、入力音を下げれば」なんていう風に思われるかもしれませんが、
下げてしまうとE-Bowでの音色が聴こえづらくなるんですよね〜。
どうも、ベースの太い弦はE-Bowのコイルでは十分に震わせることが出来ないみたいです。





あと、もう一つ厳しい点が・・・。





これはE-Bowの『弦に向ける部分』の写真なのですが、
中心の凹んだ部分の両側に凹んでいるライン部分があるのがわかりますでしょうか?
(右側と左側に一ラインずつ。)

ギターで使う際は
この2つの凹み部分に弦を当てた状態で演奏
するんですが、
ベースだとこの幅に合わず、常に不安定な状態で演奏することになります。






ちなみにギターにE-Bowを当てた状態。こんな感じで演奏します。
この写真の場合でいうと3弦が鳴らす弦で、
2弦と4弦をバランスを取るために使用している状態ですね。



ギターにせよベースにせよ、(一つの弦で)フレットの場所を移動すると
ピックアップ近くの弦の高さが変わりますよね。


ギターでE-Bowを使うときは、
ハイポジションからローポジションまでスライドで一気に移動したとしても、
2つの凹みに当たっている弦のおかげで、
大きく揺れることなく安定して演奏が出来るんですが、
ベースで同じようなスライドをする場合は、
動きに合わせてE-Bowを自分で調節しないといけません

(そうしないと弦とE-Bowが触れてしまい、音が止まってしまいます。)










とまぁ、こんな感じなので、
あまりベースには向かないアイテムなのかもしれません。


少しでも参考になれば嬉しいです。




MiyaFactory的ぶろぐ。 2008/02/13-14の日記より。



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