コラム No.016

MIDIとLoopとAudioと。ときどき拡張子。

え〜・・・。
今回はちょっと『専門的』(というほどでもないかもしれませんが)なお話なので、
ちょっと眠たくなるかもしれませんが、しばらくお付き合いください。(苦笑)




『MIDI』『Audio』に関しては以前『VSTi』をご紹介したときに、
ちっちゃい文字で書いていたことではありますが、改めてご説明。


あと、『3月19日の日記』『Count Of Destiny』を公開した際、

『Loopについては、また改めてここで紹介したいと思います。』

などと書いておきながら(気持ちいいくらい)すっかり忘れていたので、
ずいぶんと経ってしまいましたが、ついでに紹介したいと思います。






まずは『MIDI』のお話。



『MIDI』(ミディ)というのは

『Musical Instrument Digital Interface』
(ミュージカル・インストゥルメント・デジタル・インターフェース)


の略で、主に着メロなどはこの規格で作られています。

拡張子は『mid』



『MIDI』の強みは、自分で気楽に曲を作れることと、
あとはなんといってもデータの軽さ


メロディーの一音一音の長さ・強さ・音量・ピッチなど
全てを思い通りに変化させることが出来るので、
自分が作りたいと思う曲を自由自在に作ることができ、
そしてその作った楽曲のデータをフロッピーなどに入れて持ち運ぶことができます。



難点なのは、『MIDI』というのはあくまでもデータの信号であるということ。


なので、パソコンに『MIDI』という信号を読めるソフトが無いと再生できないし、

信号を読めるようになっていても受信する機械やソフトが違えば、
当然音が違ってきます。




あと、自分のこだわりを出そうとすればするほど、
製作に時間がかかります。

というのも譜面にメロディーを置いただけだと、
ただ『鳴っている』という感じにしかなりません。

実際の楽器などに近づけようとすればするほど、
細かな作業が増えるので、その分時間がかかります。






次は『Audio』のお話。


『Audio』形式のものに関しては、音楽を作る作らないに限らず、
多くの方がよくふれあっているものだと思います。


『wav』という拡張子を持つ『Wave』や、
『mp3』という拡張子を持つ『MPEG-1』などがそれに当たります。
(『MPEG-1』には『mp3』以外にもいろいろな種類があって、動画などのタイプの『MPEG-1』もあります。)




『MIDI』がデータの信号だったのに対して、
この『Audio』形式のものは音の信号であるといえます。


『音』という状態の形なので、

『データ』という形である『MIDI』では対応したものが無いと再生ができなかったり、
機材によって音が変わったりすると書きましたが、

『Audio』形式のものは変わることはほとんどありません。
(スピーカーなどによる変化は除きます。)


また、ギターなどを録音しパソコンに保存すると、
だいたいは『Wave』というファイルで保存されます。



難点はなんといってもその重さ

『Wave』はほぼそのままの形での保存なので特に大きく、
『mp3』などは音を圧縮しての保存形式なのですが、
それでも『MIDI』と比べるとはるかに大きなサイズです。


また、『MIDI』のようにメロディーを作ったり、
長さを変えたり、の音のものをに変化させたりということはできません。

(他のソフトなどを使用するとできたりもしますが、基本的にはできないものと思ってください。)







で。


このブログで時々紹介している『VST』『VSTi』というものは、
正式名称を

『Virtual Studio Technology (Instrument)』
(ヴァーチャル・スタジオ・テクノロジー(・インストゥルメント))


といいます。



この規格を開発したのは、『Cubase』というDAWソフトでもおなじみの
『Steinberg』(スタインバーグ)という会社。




録音スタジオの写真なんかを見てみると、
ラックに積まれたエフェクト機材などを目にしたりしますが、
それらラックの機材をパソコンの中で表現できないだろうか・・・、
ということから歴史が始まった・・・・





んだと思います。(笑)






正確にはソフトそれぞれを示すというのではなく、
音楽制作のための規格のひとつのことです。

他にも『VST』と同じような規格として、
『DXi』『AU』(Not 携帯メーカー)などがあり、
全てをまとめて『ソフトシンセ』(ソフト・シンセサイザー)と呼んだりもします。


ちょっとややこしい話ですが・・・。(苦笑)






これまでこのブログで紹介してきたのは『VSTi』の方で、
こちらは主にデータのファイルである『MIDI』
音のファイルである『Audio』のものに変えるソフトのことをいいます。

『VSTi』『 i 』インストゥルメント=楽器という意味です。)




他にも、『ディレイ』『リヴァーブ』『エコー』『コンプレッサー』などといった、
エフェクト系『VST』もあります。
(こちらの場合は基本的には『i』は付けません。)





基本的に紹介しているのはフリーのものなのですが、
販売されているソフトもたくさんあります。

ここ最近はパソコンの性能がぐんぐん上がっているので、
それに比例するかのように『フリーもの』でも『市販もの』でも
良いのがどんどんとリリースされていますね〜。




『The VST Instruments - VSTインストゥルメントのすべて』

という本も出版されているようなので、
興味のある方はよかったら読んでみてはいかがでしょうか?








最後に『Loop』のお話ですが・・。


『Loop』というのも、基本的には『Audio』と同じかたちです。
拡張子は『wav』が多いかな?


ただ『Audio』のように曲全部を形成しているのではなく、
ある楽器のフレーズだったり、ドラムの1小節のみを収録した形になっていて、
フレーズを重ねたり、何度も連続させていくことで曲にしていくという形のものです。
(『くるくると連続させる』という意味で『Loop』という名前が付いたんじゃないでしょうか。)



この『Loop』というものにもいろいろと種類がありまして、
『アシッダイズ・ループ』という、
キー(調)やテンポなどの情報を埋め込んであるLoopなどもあります。


この『アシッダイズ・ループ』というのはなかなか便利なもので、
曲のキーやテンポを変えるだけで、
そのキーやテンポにあわせたループに変化します。




『アシッダイズ・ループ』は基本的には
『ACID』という音楽制作ソフト用のループなのですが、
『アシッダイズ・ループ』に対応しているソフトであれば使用可能です。


上のリンク先では、『ACID』のフリー版や、市販『アシッダイズ・ループ』のサンプルなどがあるので、
それらをダウンロードして試してみることもできますよ〜。
ただし、ループのサンプルは著作権フリーではないので、
ネットでの公開などはしないようにしてくださいね。




『Loop』の特徴といえば、
上で紹介したような『フレーズ』『ドラムパターン』などといった
音楽のかけらを並べるだけで楽曲が作れるということ。


なので音楽的理論などを知らなくても、
誰でも気軽に楽曲を作ることができます。




難点は、『Loop』のはじめで書いたように『Audio』と同じかたちなので、
『MIDI』のように自由にフレーズを作ったりできないことや、容量が大きいこと。


あと、かけらを並べるだけでは一定の音楽にしかならないので、
いかに自分らしさを出すかが大変だということでしょうか。

(しかしそこが『Loop』の面白いところだったりもします。)











と。
いくつかの音楽形式をご紹介させていただきましたが、
いかがでしたでしょうか?

最後に、
今回の日記で何度か登場した『拡張子』について書いておきたいと思います。









『拡張子』(かくちょうし)についてのお話。


この『拡張子』というものも音楽に関係なく出てくるものなので、
よく知っておられる方もいらっしゃるかとも思いますが、
ご存じない方の為にご紹介。





手っ取り早く言うと、それぞれのファイルの形のことです。



たとえば、家のアルバムを開けると、
遠足の写真であったり家族の写真であったりが収められてるかと思いますが、
この場合だと『写真』という形が『拡張子』であるといえます。



で、『遠足』『家族』といったものがファイルの名前に当たり、
『アルバム』というものが『フォルダ』に当たるものだと考えていただくと、
多少はわかっていただきやすいかと・・・。

(余計にわかりにくくなった方がおられましたら、本当にスイマセン。(苦笑))







で・・・。
この『拡張子』には、


先ほども登場した音楽などを表す拡張子 ・・・ 『wav』『mp3』『mid』





のほかに、





写真のような画像ファイルを表す拡張子 ・・・ 『jpg』『gif』


テキストなど文章のファイルを表す拡張子 ・・・ 『txt』『doc』





など、とても多くのタイプのものが存在します。

(中には、決まったソフトでしか開けない拡張子もあります。)




『iPod』などといった『ハードディスクプレーヤー』をまとめて、
『mp3プレーヤー』と呼んだりもしますが、
この『mp3』というのは本来は拡張子の名前なわけですね。







XPVistaなどではおそらく、
頻繁に登場する拡張子は表示しないように設定されているので、
なかなか目にする機会はなくなってきているのかもしれませんが、
今回はじめてこういうものがあることを知った方は、
覚えておいて損はないものだと思いますので、
(頭の端っこの方で構わないので)ぜひ覚えておいていただければなと思います。






ちなみに・・・。
フォルダを開いて、
上部のバーにある『ツール』の中から『フォルダオプション』を選択し、
『表示』と書かれたタブの中の『詳細設定』の下の方にある

『登録されている拡張子は表示しない』

チェックをはずして適用していただくと、
全てのファイルの拡張子が見えるようになります。




ただし、
チェックをはずした状態のときにファイル名から拡張子を消してしまうと、
どんなファイルなのかコンピューターが認識できなくなり、
開くことができなくなってしまうので注意してください。







ちょっと眠たくなるような本日の日記でしたが、
読んでくださってありがとうございました!

MiyaFactory的ぶろぐ。 2007/06/15の日記より。





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